ジュエリーデザインのはなし

表には出していなかったのですが。
もう何年も前に、ジュエリーデザインの入り口に、立ちました。

しかし、なかなか、そこにダイブしていくことが、できませんでした。


なぜって。

ジュエリーを扱う、人様に向けてデザインする。
そのマインドが、まだ、当時のわたしに、なかったからです。
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当時のわたしは、
「木火土金水の五大エレメント、最後の一つである<金>」
を、作品に備えたかったのです。
金属加工は道具も材料も揃えるのも大変、習得にも何年もかかる。
そんな時に出会ったのが、ジュエリーデザイナーを育てるサロンでした。

いまでこそ、オンラインサロンは認知された存在です。
けれど、当時はまだほんの一握りの人から注目されているにすぎなかった形態。
それをいち早く仕組み化し、今日までに多くのデザイナーが独り立ちしています。

わたしは、その立ち上がり当初に、主催者の宝飾店社長とご縁をいただいたのでした。

サロン生対象のセミナーやワークショップ、宝飾展ツアーなど企画も盛りだくさんで。
とても刺激的で、たのしいサロン生活を始めることができました。
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しかし…ね。
ジュエリーって。
完全に自分にしかベクトルが向いていない時に、できることではなかったのです。

ビジネスマインドから言っても。
宝飾品を扱うマインドから言っても。
表現者マインドから言っても。

それから月日は流れ。
様々なことを経験するうちに。
わたしに根強くあった「批判者マインド」も、落ちていきました。
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やがて、発想の始点から、見方も立ち位置も変わって、
「わたしの手の力をより活かすには、どうしたらいいだろう?」
と、考えるようになりました。
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この手は、わたしのためにあるのではない。
それは、ずっと前からわかっていたこと。
きっと、もっと違う活かし方があるはずだ。
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その答えの一つが、ジュエリーデザインだったのです。
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そのモノ自体が価値を持つ
変幻自在の
美しい
持ち主を輝かせるために存在する
そういう、至高品。
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絵画も陶磁器も、もちろん、そうした品として捉えています。
ただ、それらと異なるのは、
「わたしの力だけでは作り得ないもの」
であること。
「作る工程においても、他へ利益を循環できる」
ということ。
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美しいものを作りたい。
それが他者を彩る時、そこに魂が宿る。

わたしは今までも、
「絵それだけでは、作品は完成しない」
と、伝えてきました。

ジュエリーは、明確に
「人が身につけて、輝かせる」
もの。

そして。
五大エレメントが全て含まれる一品を完成できるものでも、あったのです。
(陶磁器も、その一つです)

数年前、わたしの前に登場したジュエリーデザインの道。

紆余曲折を経て、改めて、

自分の手の力を注ぐべき道だ

と、感じられるようになりました。

あの頃は思ってもみなかった、越前工房が今はあり。
リアルサロンも、作ることができます。

なによりも、多方面の強力なプロのアドバイスが得られる環境があります。

描いたデザイン画を宝飾品として具現化させるのは、
日本の宝飾品業界屈指の技術を持つチームが担当してくださいます。

フルオリジナルデザインの醍醐味をご堪能いただける制作ラインをお借りできるからこそ。
妄想を、ホンモノへと、凝集させることができます。
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この「ジュエリーデザイン」カテゴリーの中には、今次々描いているデザイン画や、そこからご注文をいただくジュエリーたちの記事をまとめて集めていきます。